UPS(無停電電源装置)のバッテリーを交換して処分しようと色々調べてみたところ,かなり面倒なことが判明しました。自動車用バッテリーと同じ仕組みのバッテリー(鉛蓄電池)なので,内部に希硫酸や鉛といった有害物質が含まれていて,「特別管理産業廃棄物」という産業廃棄物の中でも特に厳しく管理を求められるものに該当してしまうことがわかりました。
まず,特別管理産業廃棄物管理責任者の資格を得るための講習を受けました。講習自体はWeb上のe-learningで受講できるのですが,修了試験はリアルな会場でマークシート式の試験です。それに合格した上で,自らを特別管理産業廃棄物管理責任者に選任した届を都庁に提出しました。
しかし,なかなか処分業者がみつかりません。1Kgあたり10円程度の安価での買い取りを提案してくださる業者様はいくつかみつかったのですが,この価格では運搬費用を考えると赤字になってしまいます。消費者として処分するならまったく問題ないのですが,事業者が産業廃棄物として処分する場合はこの方法では有価物の譲渡とは認められず,「不適切な産業廃棄物処理」となってしまうのです(注1)。1ヵ月あまり探し回って,ようやくきちんとマニフェスト対応までやってくださる業者をみつけることができました。
注1)東京都環境局による不適正事例の説明
「不要になった物を、自ら自動車で運搬し(燃料費100円)、業者に、1円で買い取ってもらった。」という行為が「形式的な有価物」として不適正とされています。
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/industrial_waste/improper_handling/case.html

